昨日見た映画「かぐや姫の物語」の感想

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昨日テレビでやってたんです。

日本の超ロングセラー、かぐや姫。
おおもとのストーリーは大体そのままに、絵本のような綺麗&温かいタッチで描かれている作品です。
見ていてほっこりするような絵でした、マジで。

そして、声の出演者たちも味があって素敵でした!!
地井武男さんの遺作となった今作ですが、地井さん、声優めっちゃ上手いじゃないですか!
ビックリしました。
ラストあたりの、姫を月に行かせまいとする時の演技なんて、涙を誘われたよ。
あと、この映画のオリジナルキャラ・捨丸兄ちゃんの声、最初アスベルやアシタカと同じ声だと思ったら、違う人なのね。
すごく似てて驚いた。高良健吾さんという方です。
主人公のかぐや姫やってた子も上手かった!良い声だわあ。
何となく「赤毛のアン」のアン・シャーリーの声や話し方に似てる気がする。

ジブリに限らず、最近のアニメ映画では声優じゃなくて俳優女優を起用することが多いよね。
あたしは別に本職じゃなくても、違和感なくて上手ければ声優でも俳優女優でも、誰でもいい。
松たか子さん、神田沙也加さん、中川翔子さん、唐沢寿明さん、美輪明宏さん、その他たーくさん上手な人いるよね!

あたしが歳を取ったからなのか、最近の声優さんは男女問わずみんな同じ声に聞こえてしまうのよね。
男性はイケメンボイスってやつで、女性はキンキンしたような可愛い声。
みんな一緒に聞こえてしまって、誰が誰だかわからない。
昔からいるようなベテラン勢ならまだわかるけど。あの人たちは声に特徴があるから。

話はそれましたが、作品の感想を簡潔に。

お話は原作と大体一緒なので、話の展開から結末については皆さんご存知の通り。
その辺は割愛します。

今回この映画で一番語りたいのは、やはり歳を取ったからなのか、かぐや姫への印象が変わったってこと。
昔読んだ時は「へえええ、おじいちゃんとおばあちゃん可哀想」としか思わなかった。

だけど昨日映画見たときには、ただただ「かぐや姫って男運無さすぎだろ!!」ってことだった。

主な残念な男共は以下の通り。
育ての親おじいさん。かぐや姫に対する過剰な期待と空回りな努力。
口の軽い名づけ人。
虚栄心とウソだらけ口だけの求婚者5名。
パワハラモラハラ勘違い野郎の求婚者の帝。
そして、かぐや姫が唯一「この人となら」と思えた幼馴染の捨丸兄ちゃん。
ダメ男いすぎ。

捨丸兄ちゃん、あたしも最初は好意的に見てたのに、後半は本当に残念だった。
彼は妻子がある身なのに、かぐや姫と駆け落ちしようとするんだ。
最終的には幻術でかぐや姫と一緒に空を飛ぶだけに留まったけどさ。
女たらしで最悪の求婚者と同レベルに堕ちてしまったじゃないか。

かぐや姫が捨丸兄ちゃんの妻子と鉢合わせなくて本当に良かったけど、たぶんあれは、かぐや姫も気づいてたんじゃないかな。
本当に悲しいね。ダメ男共&自由のない生活に落胆して苦しむことが、かぐや姫に与えられた罰だとしてもさ。

でもね。
あたしはかぐや姫の物語見て、一人でキュンキュンしてたよ。
かぐや姫が小さい頃から、何かと捨丸兄ちゃんが世話を焼いてフォローしてるのを見てさ。
何だか甘酸っぱいというか、「若いっていいわねえ~」って感じでニヤニヤしてしまった。

最低な駆け落ち宣言をしてる捨丸兄ちゃんだったけど、その真剣で真っ直ぐな、妻子から見たら裏切りでかぐや姫から見た希望の言葉に、不覚にもキュンキュンしてしまった。

「おれと一緒に逃げよう!」

ずっと傍にいるから。そんなことになるわけです。
お前には守るべき妻子がいるだろコノヤローなわけですが。
しかし久しぶりに、胸キュンさせていただきましたよ。

んでもって、この映画では幸せってなんだろうと考えさせられるわけです。

かぐや姫のおじいちゃんはじめ、姫の家庭教師も、求婚者たちも、みんな「姫の幸せのために」と明後日の方向に突っ走っていくわけですよ。
かぐや姫の本心を気に掛ける人は誰もいなかったのよ。
ただ、おばあちゃんとお付の女中だけが姫の心を知って姫の傍にいて、支えてくれたわけです。
少しずつ少しずつ、何かがすれ違っていって、最後には取り返しのつかないことになってしまうのです。

特に全ての元凶が、おじいちゃんの「姫の幸せのために」ってことで都に行ったこと。
おじいちゃんは竹から砂金やら豪華な服が出てきたことを「天の意思」と言っていた。

あたしから言わせれば、おじいちゃんは自分で勘違いした「天の意思」に従うのではなくて、「姫の意思」を聞いてあげるべきだったんじゃないかな。

どんなにお金があっても、大きな家で豪華な服や物品に囲まれても、身分の高い人から求婚されても。
自分に分不相応なものは「幸せ」にはしてくれないんじゃないかな。

プリンセスと魔法のキスの映画にもあったけど、自分にとって「欲しいもの」と「必要なもの」をちゃんと把握してなきゃ、全くお話にならないわけです。
ただ、それがわかっても女性の立場が今と違って低い時代ってのが癌。
おばあちゃんの諫言があまりおじいちゃんに響いてないのが残念だった。

かぐや姫=タケノコにとって、本当に必要なものや本当の幸せ、これをちゃんと自身も周りも理解していれば、月に帰らなくてもよかったかもしれない。
捨丸兄ちゃんと慎ましくとも幸せな一生を過ごせたかもしれない。
色んなものが積もり積もって、かぐや姫は「ここにいたくない!」と思い、その思いが彼女を月に返すきっかけになってしまったのでした。

桜を見てはしゃいでたのに、村人とぶつかって土下座されて謝られた時の、姫の悲しみというか虚無感が辛い。
魯迅の小説に似たようなのあったね。昔の友達が自分の事を「旦那様」って呼ぶんだよね。
昔にはもう戻れないんだって現実を突きつけられた瞬間の、あの悲しさ・・・。

なんだかなあ。
「たられば」で悲劇を回避できたかもしれないお話ってのは切ないよね。
あんなに綺麗で温かい絵なのに、お話としては「男運のない美少女の哀れな半生」なんだもん。
かぐや姫の見方がガラッと変わってしまいました。

でも、まあまあ面白かったよ。
久々の胸キュンをありがとう!!
かぐや姫の男運のなさにはただただ同情します!

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